鉄道ファンが廃線を復活 新たな観光スポットに
【5-02】 (山陽新聞社、文と写真・小畑誠)を引用編集
旧片上鉄道の車両が復活運転されている柵原ふれあい鉱山公園 |
瀬戸内海に面した 片上 (かたかみ) 港(備前市)まで鉱石や人を運んだ旧片上鉄道(片鉄、33・8キロ)の廃線と駅の一部が"復活"。
懐かしい車両を運行し、町を代表する観光スポットになっている。
手掛けるのは、県内外の鉄道ファン約30人でつくる片鉄保存会。
町の委託で月1回、旧 吉ケ原 (きちがはら) 駅を公園化した「柵原ふれあい鉱山公園」で運転会を開く。
わずか約300メートルの旅路ながら、第2次大戦前につくられた希少なディーゼルカーや客車に乗り、ゆったりした時間を過ごせるとあって、毎回家族連れやカップルらでにぎわう。
運転会以外にも、町のイベントに合わせた臨時運転や飼い猫「コトラ」「ホトフ」の駅長起用、駅舎近くでのカフェ開店など魅力アップ策を推進。
乗客数は1998年の運行以来、延べ2万人を超える。
需要減により鉱山が閉鎖した91年、片鉄も60年以上の歴史にピリオドを打ち、火が消えたようになった柵原地区。
元保存会長の 森岡誠治 (もりおか・せいじ) さん(43)=広島市西区=は「輸送の役目は終わっても、地域を元気にする鉄道であり続けるよう頑張りたい」と力を込める。
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